結婚式で新婦から新郎へ渡す手紙1☆日頃の感謝の気持ちや普段言えないことを手紙に☆気持ちが伝わる手紙の書き方の例文・文例集

ゆうちゃんへ

ゆうちゃん、はじめて会ったときのことを、覚えていますか？
私はよく覚えています。ファーのついた格好つけた車で現れて、大音量の音楽がずっと流れていて、素っ気なくて、格好つけてかけてた訳でもないんだろうサングラスまで、なんだか格好つけてかけてるように見えて、私はなんてキザな大人なんだろう！と思いました。

でもあとで知ったんです。あのファーはデートが決まってから新調したもので、音楽は気まずくならないよう気を遣って流してたんだって、サングラスも、いつもはかけてないよね？
あの日のことを聞くとあなたは、初めて二人で行くデートだったから緊張してて覚えていないと言います。わたしはそうなんだと素っ気なく答えたけど、あのキザな感じはあなたの照れ隠しだったのだと、その時知りました。知って、あなたのことが大好きになりました。

彼の友人の皆さんも彼が照れ屋なこと、よく知っていますよね。そう、彼はとても照れ屋なんです。
もうひとつ彼の照れ屋なエピソードを聞いてもらいたいと思います。

それはいまから一年前のことです。
彼はタバコを吸っていて、私は吸い終わるのを隣で待っていました。タバコを吸うとき、あなたはいつも色んな話をしてくれるのに、この時は相槌も適当で、なんだか私も眠たくなってきて、そうしたら、あなたは、今度家に来ない？と言いました。言いましたね？私は友達の家に遊びに誘われたときと同じ感覚で、うんと返事をしました。それがプロポーズだったんです。
みなさんはプロポーズだと気付きましたか？聞き流してないですか？聞き流していた人はわたしと同じです。
わたしはその後、結婚式場を見学している最中にもしかして、とひらめきました。
もしかして私と結婚するつもりなの？と、そうすると、あなたはこちらを見て、なんと言ったか覚えていますか？
前言ったじゃん、ですよ。
心底不思議そうなあなたを見て、結婚式場まで来ておいて私もそうとう抜けているなと、自分の抜け具合にも驚きました。

こんな抜けている私と照れ屋の彼は今日、恋人同士から夫婦になります。わたしたちが今日を迎えるために過ごしてきた日々は本当に尊いもので、それを今日、いま永遠にすることができる幸せを感じています。
今日を迎えるために私を育ててくれたお父さん、お母さん、彼を生み育ててくれたお父さんお母さん、そして照れ屋の彼を、抜けている私を支え、今日この場に来てくれた皆様に感謝を込めて。ありがとうございました。
そしてゆうちゃん、こんな抜けている私をどうかこれからもよろしくお願いします。

妻23歳　夫30歳