還暦・定年を迎えた夫から妻への手紙10☆日頃の感謝の気持ちや普段言えないことを手紙に☆気持ちが伝わる手紙の書き方の例文・文例集

今まで支えてくれてありがとう

今日で私の会社生活が終わりました。
ここまで長かったような、あっという間だったような、不思議な気持ちです。思えば今の会社に着いた理由は、子供ができたからでしたね。それまでの僕は自分の好きな仕事をして、家族のためというより自分のためだけに働いていました。けれどその仕事では子供ができたら養っていくのは難しいかなと、自分の中でさまざまな葛藤をし、転職した先が今の会社です。
あのとき、あなたは何も口出しせず「あなたが決めたことなら」と黙って背中を押してくれたこと、本当に感謝しています。
そのあと幸運なことに三人の子供に恵まれたね。
転職したからと言って、三人も子供がいれば生活は常にギリギリで全然贅沢はさせてやれなかったけど、「お金があればいいわけじゃないし、こんなに可愛い子供たちに囲まれて私はとても幸せだよ」と笑うあなたを見ていると、あなたと結婚して良かったと心から思いました。
少ない給料だったけど、家計は全部担ってくれてきちんとやりくりして、毎年の家族旅行も欠かさず行けるよう頑張ってくれてありがとう。
あなたがしっかりしているから、私は仕事だけを全力で頑張ることができたよ。
この前長女と二人でお酒を飲んだとき、長女がぼそっと「お母さんみたいなお母さんになりたい」と言っていました。君の背中を見て育った娘は、立派な大人に成長しています。
きっと娘も素晴らしい母親になるだろうね。
今日で会社人生は終わるから、これからは二人で残された時間を有意義に過ごして行きましょう。
とにかく健康第一でね。
ずっと一緒だと喧嘩するだろうから、それぞれ趣味の時間も大切にしながら仲良く暮らして行きましょう。
今まで本当にありがとう。これからもよろしく。

60歳　男性